養育費以外の問題

離婚の際の慰謝料と財産分与

慰謝料とは、精神的な苦痛を与えた者に対する損害賠償です。離婚の場合の慰謝料は、浮気や不倫、暴力など離婚の原因をつくった者に対する損害賠償請求です。

一方財産分与とは、婚姻中に夫婦が共同して築いた財産を、離婚をする際に双方に分配するというものです。芸能人の離婚などで高額な慰謝料が話題になりますが、報道での慰謝料は財産分与も含めた場合があります。

ワイドショーなどの報道の影響でしょうか、女性で時々、離婚をするとたくさんの慰謝料がもらえるものと思っている方を見受けられます。芸能人という特殊性と前述のように財産分与も含んでいる場合があります。

したがって一般的には高額な慰謝料がもらえるケースというのは少ないですから、あまり大きな期待は持ち、離婚後の生活に困らないように気をつける必要もありえます。

子供との面接交渉権

日本では離婚をすると、両親ともが親権者になるということはできません。ただ親権者にならない親であっても、子供との親子の関係というのは離婚後も変わりません。

そこで、離婚後も親権者とならなかった親が、子供の成長を確認したり、子供との愛情を育んだりするために親子が交流することを面接交渉権といいます。

面接交渉権は養育費とは別個に考えなければならない問題です。したがって、できる限りお子さんのために離婚後も親子の交流を持つことは、重要なことだと思います。

ただ、親子が交流することによって子どもに悪影響を与える場合、例えば暴力や子供が嫌がる場合などは、当然この面接交渉権は制限されるべきものといえるでしょう。